Blue bear
「なぜ、青熊か・・・」
ベルリンに引っ越してきたばかりの頃のこと・・・。
ベルリン市のシンボルは熊で、使われ始めたのは中世まで遡るのだけれど、やはりどうせなら生きている熊も市の正式なアイドルとして欲しいという市民の要望があり、第二次大戦前に選ばれた。
以来、戦火を生き延び、東ドイツ時代をへて、現在まで、代替わりを重ねながら市の発祥地に近いケルニッシャー公園(パーク)の『熊砦』で暮らしている。
その熊を見にいき、掲示板に「Blaubaer」とあるので、
「ほー、青熊かあ、やっぱりシンボルにするだけあって、めずらしい種類の熊なんだろうな」
とうなずき、親しい編集者や友人がくるたびに連れていっては自慢していたのだが…。
娘が生まれ、幼稚園に通い始めた頃に、
「なあんだ、パパが青熊っていったから青いのかと思ったのに、茶色じゃないの」
「だげと青熊なんだよ、ほら、遠くから見るとどこか青みかかっているような…」
「でも、茶色だよ」
「だから……」
と再度、掲示板を見て「Braunbaer」とあるのに気づきショックを受けた。
もちろん「braun」なら茶色。ヒグマのことである。
おー、勘違い。
というか、かなり恥ずかしいミスである。反省。
以来、こういうことを繰りかえさないよう、自戒をこめて、立ち上げたばかりのBlogでのハンドルネームとした。
(青熊)